村上 あさひ Asahi Murakami


1975 大阪生まれ

 大阪市内で幼少期を過ごした後、街開きして間もない泉北ニュータウンに移り住む。4世代。7人に柴犬と白文鳥の大家族だった。

日曜の朝に入る不動産ちらしを眺めながら空想すること、自室の模様替え(机と本棚2本、洋服箪笥。同素材でモジュールの揃った家具を与えられたのが大きかった)が好きな小学生だった。中学高校では、剣道部に所属。

 1994 大阪市立大学生活科学部 生活環境学科へ入学

 1996 父母の長年の夢が叶い、長野県、御嶽山の山裾に山荘が建つ。初めて目にする木造建築の建て方は鳥肌ものだった。山に響くかけやの音。強烈な木の香り。とにかく頼もしかった大工さん。“住宅”に興味があり進んだ道(生活環境学科)だったが、ここで初めて、『木造』を強く意識する。

 1998 卒業。Ms建築設計事務所へ。5年間、『建築とは』『木造住宅とは』『仕事とは』をみっちりと叩き込まれる。

寝ても覚めても木造建築の日々を送る。

 1999年末 「パーリァンに小学校をつくる会」の調査旅行に同行する。(中国 雲南省)2000年の幕開けは宿泊中のホテルで、爆竹の音とともに迎える。ここでの経験や出会いが今の自分に大きな影響をあたえる。

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 2003 Ms建築設計事務所退社

 2004  一級建築士事務所MUK

 2005 ヨーロッパ旅行 

 2006 長女誕生。食のことにはじまり、自分と家族にとってたくさんの“大切なこと”に気付かせてもらった妊娠期間だった。素敵な助産師さんとの出会いがあり、自宅出産を選ぶ。

 こどもがいることで繋がった仲間と、『お結び母の会』結成。築180年のお屋敷(土塔庵)を拠点に活動。良質の(自分たちが本当によいと思える、という意味での)人形劇や音楽を、とびきりの空間で、また、食の大切さを伝える場としてのイベントを年に数回開催。想いを同じくする方との 多くの出会いに感謝。

 2008 築30年のマンションを購入。設計(MUK)施工(夫)の共同作業でリフォームし、引越し。新居にて、次女誕生。

 妊娠期間中に『操体法』という身体のバランスを整える術に出会い、先生を招いて自宅にて教室を開く。妊婦さんや小さいこどものいるお母さんが集まる少人数の教室を月一で開催。あらたなコミュニティの場となる。

 2007・2008 岐阜県立森林文化アカデミーに科目履修生として入学。「木造建築病理学」を学ぶ。今後目指していく方向のひとつとして、既存住宅の再生という道がみえてくる。

 2009 アースデイ浜寺公園に、お結び母の会で出店。(2008年に続き、二度目。)南大阪を拠点に活動する人との繋がり、街との繋がりをもっと深めたい、との思いを新たにする。

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ワークとライフのバランスを模索しつつ、悪戦苦闘の時期・・・・・・・

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 2011 素敵な保育園との出会いがあり、こどもたちの転園を決行。こどもたちの適応力は目を見張るものがありました。毎日楽しくて仕方ない!といった様子で登園していく背中をみながら、母も負けてられない!と(笑)

 2012 ①既存住宅の「現況を診断」した上で、必要な手当てを施し、性能面の向上をはかるリフォーム手法 (住宅医スクール)

    ②エネルギー利用を抑えつつ、なおかつ快適に暮らすために、「温熱環境」をデザインする手法(野池学校) 

今年はこの2点を重点的に学び、日々の設計にいかしていきたいと意気込んでいます。

 2013 三女誕生。

 2014 生後3ケ月のころからあらわれはじめた三女の湿疹はじわじわと広がり、アトピー性皮膚炎と診断されました。痒みでいつも不機嫌。掻きむしっては血だらけ浸出液だらけに。外出先での視線が痛くて堂々と歩けない日々。藁にもすがる思いで様々な治療法に望みをかける日々。試した療法は数知れず。心折れそうになることも多々。

「痒みよりも笑いを」と家族みなで助け合った1年でもありました。2歳を前に、症状は少しずつですが、落ち着きつつあります。

 2015  新住協入会 

『木の家・性能・デザイン』この3本柱を軸に、それらのちょうどよいバランスを追及していこうと決意新たにする。

 2016 良質な住環境と、それを取り巻く豊かな自然環境が魅力の街、泉北。ベッドタウンにとどまらず、

子育て・仕事・趣味を自分らしく楽しむことのできる街として、注目されつつあります。

”泉北らしいライフスタイルを楽しむ一家の事例”として、泉北のPR動画にも登場させていただきました。

 2017 新住協が提唱する超省エネの高断熱住宅『Q1住宅』が泉北ニュータウンに完成

堺市南区の区民評議会に公募委員として参加。任期は2年。地域が抱える課題を解決すべく、また、

地域ならではの魅力を生かしたまちづくりをと、行政ならびに地域活動先駆者の先輩方と議論する機会をいただいています。子育て世代代表として、日々の暮らしからの気付きを行政に届けたい、との思いから参加。

 2018 2015に入会した新住協の全国総会/研修会が大阪で開催される。全国から300名超の会員さんが集まる中、この春竣工したSさんのお宅の事例発表する機会をいただく。

長女次女が所属する地域のミニバスチーム。長女が小6になり、母もチームの保護者役員として、週末は遠征に試合にと走りまわる日々。熱い熱いミニバスの世界にも、気がつけばどっぷり…の2018年です。

 2019 卒業・卒園・入学に沸いた春でした。長女はセーラー服の中学生。三女は小学生に。12年続いた保育園の送迎が終わり、少しできた朝の時間をつかって、ランニングはじめました。泉北の緑道、公園の気持ちよさをひしひし感じながら走っています。高校の同級生たちのランチームにも参加し、リレーマラソンなどのレースにもぼちぼち参加しています。

建築知識ビルダーズ主催 日本エコハウス大賞2019に応募。2018年竣工のS邸で『優秀賞』をいただきました。

東京ビッグサイトで行われた、公開審査と表彰式のレポートはこちら

 2020 開業時から続いた自宅ワーカーを卒業し、築50年の古民家を改装した『ゆっくりばこ』に仕事の場を移しました。設計時に提案させていただく素材や空間、広さの感覚、そしてなにより、数値だけではわからない高断熱の木の家の心地よさを体感していただき、家づくりの参考にしていただける場所です。気軽に立ち寄っていただければと思います。

 2024 コロナ禍中にオープンしたゆっくりばこは、5度目の春を迎え、じわりと賑わいはじめました。パン教室にお花の教室、マルシェ出店に向けた焼き菓子の製造や、味噌づくり教室などなど。今年は月一の『まかない食堂』もスタートします。

西紋建匠と協働での『性能のよい木の家』もつくり続けています。もはや高性能であることは当たり前。その上で、『自分たちにしかできない家づくりとは…』の答えを探す日々です。